朝、起きる。始まりはいつもここから。さぁ私の「騒動」が動き出す。
CAT・LIFE
まずは大好きな彼らを起こしにいく。
最初はベッドで寝ている私の王子様の所へ飛び込んで、その頬にキスをする。ほら起きて、キョウちゃん!
「…ん…」
早く起きてよ、お仕事あるでしょ。
「リリちゃんか…どしたの…お腹空いた?」
違うわよもう!キョウちゃんったら乙女心、というか他人の気持ち汲むの下手なんだから!!
カッコ良くて強くて頼りになるけどそればっかりは玉にキズね。
「じゃあコヒメを起こしておいで」
キョウちゃんは毛布から体を起こして私の頭を撫でた。
その手を背中に流して彼の顔に頬を寄せると眠そうに微笑んだ。
次に行こうとキョウちゃんの部屋から出て、2階の部屋を見てまわったけどもう一人が見当たらない。
階段を降りて1階に行くとソファーで寝ている毛布の塊を発見。いつも違う所で寝てるから探すの大変なのよ!
「ぐぉえ゛!!??」
遠くから勢い良く毛布の真ん中に飛び込んだらカエルを上から押さえつけたみたいな声がした。コーちゃん起きた?
「い…ってぇよ……この馬鹿…!!」
私をお腹の上に乗せたまま上半身だけを起こした。器用なことするわね。
「リリ…その起こし方だけは止めてくれ…」
そう、次から気をつけるわ。でもまたやったとしても優しいコーちゃんは怒らないでしょ?
すり寄ってごろごろと喉を鳴らすと、コーちゃんは私の顔を両手で挟んだ。
「ったく調子いい奴だな」
彼は私の気持ちを一番分かってくれる素敵な人。私から離された手と、おでこにキスしてから床へ降りる。
私の背中を一撫でしてコーちゃんは立ち上がった。
「…とっとと飯にするか…キョウタ!降りてこい!」
「はぁい」
キョウちゃんとコーちゃんが顔を合わせたら、そこから彼らの「騒動」も目を覚ます。
今日はどんなゴチャゴチャが待ってるのかしら?
騒々しい日々(CLATTER・LIFE)に潜む私(CAT)は彼らと離れられない運命なの。
コーちゃん、キョウちゃん、忘れないでね?私も最後まで同じところにいるわ。